私の道は私が照らす

とても簡単なこと。心でないと、よく見えないということだよ。一番大切なことは、目には見えない。(星の王子様より)

最近灯台巡りをして思うこと。

御前埼灯台がお気に入りの場所で

いろんな時間帯、いろんな心境のときに訪れていました。

御前埼灯台が好きというよりは、御前埼灯台とそこから一望できる景色が

好きというのもありました。

御前埼灯台に関する大好きな人との特別な思い出があったので

そこから抜け出せずにいました。

気持ちがとらわれていて、つい足が向いてしまったのかなぁと今は思います。

 

それが、たびたび訪れるうちに、少しずつ「思い出の中の御前埼灯台」は

「現在の私にとっての御前埼灯台」に変化していきました。

行くたびに晴天とは限らない、曇った日の風景だって素敵だし

ひとりで灯台のそばにいると、ごうごうという風の音とどうどうと押し寄せる

波の音に絶えず包まれていて、悪くないなと思ったり。

満潮でしかも海が荒れているときなんかは、海の目の前の道路にまで

波が打ち寄せてくる。

夜は、町から離れていて本当に真っ暗なところだけど、頼もしく遠く広く

照らしてくれる姿にほれぼれする。

歩いたことのなかった遊歩道をずんずんと歩いていくと、いい角度で灯台が見える

広場を発見できた。

煌めくフレネルレンズをたびたび見に来ていると、

「他の灯台ってどういう光源で、レンズはどうなってるのかな?」とか

「すごく古いけど、灯台ってみんなふるいものなのかな!」

「灯台って基本入れなかったけど、入れる灯台ってほかにあるのかな?」

「そもそも、GPSとか発達した現代に灯台の存在価値ってあるのかな?」

といった疑問が次々と現れて、灯台自体に興味を持ち始めた自分がいました。

 

きっかけは未練から始まったとしても、私の興味はだんだんと一人歩きして

御前埼灯台を出発点として、ほかの灯台を知りたい、ほかの灯台がある景色を

みたいと強く感じるようになりました。

その人とお別れしなかったら単なる思い出の場所のひとつとしてしか

認識してなかった灯台が、今では私にとって興味深い対象になっているっていうのは

不思議な縁だと思います。

その人とのご縁はそこで終わったけれど、灯台と私のご縁は、これから

ずっとずっと続いていくと思っています。

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